不用品を捨てずに社会に還元する理由
遺品整理などの現場から出る「不用品」をゴミとして処分するだけではありません。
リサイクルやリユースを有効活用することで、社会に還元する仕組みを解説します。
遺品整理などの現場から出る「不用品」をゴミとして処分するだけではありません。
リサイクルやリユースを有効活用することで、社会に還元する仕組みを解説します。
全国のゴミ総排出量は、平成元年環境省調べで総排出量は4,274万トン1人1日当たりのゴミ排出量は約1㎏となっています。ゴミ総排出量は平成24年度以降微減傾向でしたが、ここ数年横ばいに推移しており、人口は減少傾向にありますが、ゴミの量はほぼ減少しておりません。
ゴミ排出量が減少していない理由として、独り暮らしの人が亡くなった後に行う「遺品整理」、高齢者が施設入居する際に住んでいた家を全て片付ける「福祉整理」など、大量のゴミが排出される大規模な片付けが増えていることを忘れてはいけません。
高度成長期の我が国は「モノが増えること」「モノに囲まれること」が幸せの象徴でした。しかしその時代に活躍したモノたちが今大量に廃棄されています。そこで平成17年5月廃棄物処理法の基本方針が改正され、ゴミの減量化、ゴミの分別厳格化によるリサイクルの推進、また負担を公平化することを目的としてゴミの廃棄を有料化することを決定しました。
有料化したことでどれだけの効果があったかは右記の「23市を対象とした家庭ゴミの排出量の推移」のグラフ図を見てのとおり、ゴミの排出量は顕著に減少しています。私たちが日々行っているゴミの分別化はごみの総量を減らし、地域と地球の環境負荷を軽減し、持続可能な循環型社会を形成しているのです。
毎日、全国各地の遺品整理やゴミ屋敷清掃などの現場では大量の廃棄物が排出されていますが、廃棄されている不用品の中には、まだまだ使用出来る物がたくさんあります。
片や困窮に苦しむ方も増えています。2015年の調査で「生活が苦しい」と訴える高齢者が約6割もいることが明らかになりました。また困窮する母子家庭も増加傾向にあり、必要な電化製品や家具、衣類が無くて困っている人は少なくありません。リユースできるものが日々大量に捨てられている傍ら、最低限の生活ができなくて困っている人たちがいるのが現在社会の現実です。
遺品整理から出る廃棄物でリユースできるものを、行政を通じて困窮する方へ繋げることができれば、社会的意義はとても大きいのです。
そもそも廃棄されるものを困っている方々に還元することは、廃棄物が減少し、寄付される対象者は生活が向上します。遺品整理を依頼したご遺族の方は「捨てられると思っていた遺品がまた社会に活かされる」と感謝して頂いています。この取り組みはまさに「持続可能な開発目標SDGs」の精神であり、今や遺品整理業界では大きな目標となっています。
一般廃棄物の削減、リサイクル強化を各市町村が取り組んでいる中、遺品整理や福祉整理に伴って排出される大量の廃棄物を扱う業者として、できるだけ再利用に取り組むのは地球環境にも大切であり、遺品整理業界の使命と言えるのではないでしょうか。また、遺品を活かすのはご遺族の方の心も救っているのだと感じています。
関西エリア:大阪府、京都府、兵庫県、和歌山県、奈良県、滋賀県
南関東エリア:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県
中部エリア:愛知県、山梨県、静岡県、長野県、岐阜県、三重県
中国エリア:広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県
四国エリア:香川県、徳島県、愛媛県、高知県
以上の25都府県(北部、山間部、離島など一部地域を除く)が、対応地域となります。