遺品整理で見つかった感動のメッセージ

今日は大阪府下の戸建住宅の遺品整理をしてまいりました。ご依頼主は故人の義娘様です。「義母はセコい人でね…」どうも嫁と姑の関係は芳しくなかったようで、会話の端々に姑（故人）への愚痴がこぼれてきます。今回の遺品整理に立ち会うことさえ鬱陶しいといったご様子で、こちらもかなり作業がやり辛かったです。「この洗濯機とかはまだ新しいから使えそうですが、どうします？」と尋ねても「あぁ、捨てて下さい！」と冷ややかなお返事です。私が口を挟んで機嫌が更に悪くなると大変なので、作業に集中していました。
お仏壇と神棚があったので、合同供養してから廃棄することを提案しました。無料ですので皆様ご利用されています。しかし、こちらのご依頼主様は「供養なんて必要ありません！捨てて下さい」の一点張りです。 仕方なく「ではこの神棚の中身をご確認下さいませ。私も一緒に仕分けをしますから…」と、事務的に話しかけました。すると「義兄が確認しているから、早く出して！」亡くなっているのに、酷い言い方をするなぁと思いつつ、言われる通り作業を続けます。

仕分けも進み、タンスにあった書類や写真を整理していると、引き出しの底に小さな箱を見つけました。箱を開けると、便箋に書かれた手紙と小包がありました。 私はすぐにこの手紙をご依頼主様に見せに行きました。不機嫌そうにその手紙を手に取り、読みだしてすぐに、片付が終わった誰もいない部屋へ、すっと行かれました。そして…「お義母さん…お義母さん…」と、号泣する声が聞こえてきました…私はスタッフと目を合わせ、何かいつもと違う現場の空気から解き放たれた気分になり、すごく良いものを得た気分になりました。

拝見した手紙には『○○さんへ（ご依頼主様です） 私とあなたは喧嘩ばかりしてきましたね。私も随分、酷い言い方をしてしまったわ。でも自分から素直になれなくてごめんね。このお金は生きているうちに渡したいんだけど、無理だと思うから…。△△（息子）のこと、宜しく頼むわね…』と書かれていて、小包には現金400万が入ってあったそうです。
無事に遺品整理がすべて終わり、帰る際にご依頼主様が言って下さった「良い仕事ですね…ありがとうございました」の言葉を胸に、明日からも現場頑張ってきます。