あの業者に相見積で負けるようでは…

ホームページを見たお客様より遺品整理の「見積依頼」がありました。場所は大阪郊外、文化住宅の2階の2K全撤去です。約束の時間に現地に行き、私が見積をしている最中に「失礼しま～す」と、ラフな私服のお兄ちゃんが入ってきました。ご依頼者様が「○時からって言ったはずですが…ちょっと待ってて下さい！」と、やり取りしているのが聞こえてきます。どうやら、相見積にやってきた同業者さんのようです…私は見積書をご依頼者様に渡して、その業者に軽く会釈してその場を引き上げました。この時私は、服装や言葉遣いなどから「あの業者に相見積で負けるようでは…」と心の中で呟きました。遺品整理業というのはサービス内容や料金以前に、お客様のご自宅に入るので、約束の時間を守ることはもちろんのこと、服装や言葉遣いなどを正すのは基本の基本です。

すると案の定電話が鳴り「あの業者には任せられないので、メモリーズさんに…」と言って頂きました。後で話を伺うと、ご依頼者様は3社から相見積を取ったそうです。１社目は「相見積はどこを呼ばれているんですか？」と訊かれたので「メモリーズと、あとは…」と言うと「あぁ、メモリーズさんは良い業者ですよ。あそこが加わるのなら、うちは遠慮しておきます」と言ったそうです。2社目は弊社、そして3社目が件の「お兄ちゃん業者」。見積金額は安かったそうですが、その業者のサービス内容は酷く、私の考える遺品整理からは考えられないサービス内容でした。

遺品整理は相見積を取るべきです。理由は各社金額設定が全然違うからです。私たち整理専門業者の他にも、仕分けは行わずにほとんど処分する廃棄物業者、リサイクル品を仕入れるために整理を行うショップ系など、色々な業者が存在します。また作業代金を提示する方法も間取りで単価を決めている業者や、体積で単価を出す業者もあり、計算方法がそれぞれ違います。なので作業金額にばらつきが出てしまうのは当然ともいえます。家財道具の再利用率が高い会社と低い会社では当然作業代が変わってきます。また、見積に行く担当の能力の差も出るでしょう。

遺品整理の片付けるプロセスは業者によって千差万別ですが、このプロセスが一番重要です。家族を繋いでいた思い出いっぱいの家財道具を処分しなければいけないこの日をどんな思いで迎えているか。この仕事にどれぐらい情熱を持っているか伝えようと必死に見積をしています。私はホームページで堂々と３社見積を取りましょうと訴えております。少ななくとも弊社の見積金額には正当な根拠があり、透明性があると思っています。お見積に呼んで頂けることに感謝して、1件を大切に受注できるように日々研鑽していきたいと思います。