ウソ？ホント？
横浜の遺品整理あるある7選
横浜には遺品整理を行う業者はたくさんいますが、どんな業者に依頼すれば安心なのか、どんなところに注意すべきなのか…
正しい遺品整理の知識を知るための、横浜の遺品整理あるある「ウソ？ホント？」7選をご紹介します。
横浜には遺品整理を行う業者はたくさんいますが、どんな業者に依頼すれば安心なのか、どんなところに注意すべきなのか…
正しい遺品整理の知識を知るための、横浜の遺品整理あるある「ウソ？ホント？」7選をご紹介します。
これはホントです。遺品整理業界では、他の自治体に比べて横浜市の遺品整理料金は『どうしても高くなってしまう』と言われています。理由としては、他の自治体と比較してもゴミの分別に厳格な地域といことが影響しているからです。
横浜市は循環型社会を目指しており、廃棄物の分別ルールを守るために国内で初めて罰則規定を設けるなど、他の自治体と比較してもゴミの分別に厳格な地域です。大都市のほとんどが4～5分別だった平成17年に横浜市はいちはやく「10分別15品目」に着手し、ヨコハマ３Ｒ夢（スリム）プランという長期的な計画を策定し、実施しています。
遺品整理料金の大半は「人件費と廃棄物の処分費」です。リサイクルの細分化義務が徹底されていることで、実際に遺品の分別にも余計に時間や人件費が掛かってしまうので、結果として遺品整理の料金が高くなってしまいます。さらに、横浜市はゴミの処分費用自体が他の自治体に比べて高いことも影響していると思います。
これはウソです。横浜市のようにゴミの分別ルールが厳しいと、身体機能が低下した単身世帯の高齢者の方などは、ゴミの分別や整理が困難になり、ゴミが溜まりやすい環境になります。いわゆるゴミ屋敷になる傾向があります。実際に横浜で遺品整理を行うと、高齢の一人暮らしの方の部屋は、生ゴミ系、コンビニ系のゴミが多く溜め込まれていて、部屋自体がまったく整理されていない現場もあります。
しかし、全国調査のデータでは横浜市のゴミ屋敷認知件数は、かなり少なくなっています。理由は、横浜市は全国でも珍しい「ゴミ屋敷対策条例」を実施しているからだと考えられます。条例による規制だけではなく、同時に生活環境の改善を目的とした支援も行っており、自ら整理や片付けができずに住環境が悪化している方に対し、敷地内や玄関先から、直接ゴミを収集する「横浜市ふれあい収集」など、横浜市がゴミの排出支援活動を実施しています。また、部屋の整理やゴミの片付けだけの支援ではなく、生活上の問題なども解決していくような福祉的側面からの支援も行っています。さらに、各種条件を満たせば、遺品整理で出る大量の一般ゴミや粗大ゴミの処分手数料の減免制度などもあるので、お困りの方は一度相談されると良いでしょう。横浜市資源循環局 業務課 電話：045-671-3815
これはウソです。確かに横浜は坂が多い街ですが、現場となる家の前が坂だからといって、遺品整理の料金が高くなることはありません。但し、坂が理由で現場前に搬出用のトラックが駐車できずに、遠く離れたところまで人力で残置物を運ぶ場合は、余計に時間が掛かってしまい、それだけ人件費の負担が増えてしまうので料金が割高になる場合もあります。
同様に、エレベーターが無く階段を往復しての運び出しや、トラックが駐車できない路地にある現場も、人件費の負担が増えてしまうので料金が割高になるでしょう。
これはホントです。消費者庁によると「追加費用一切なしの、お得な積み放題プラン」とうたいながら、不用品や処分品をトラックに積んだ後に「定額料金以外に別途処分料が掛かる」「不用品が規定の重量より重い」などと言い、追加で50万円以上請求された事案が何件もあったそうです。こうした作業完了後に高額の追加請求をする「先積み」という手口で年間に10億円以上も売り上げていたとして、神奈川県藤沢市の遺品整理業者の関係者が13人も逮捕されています。他にも「廃棄物処理法違反」「特定商取引法違反」等で神奈川県内の遺品整理業者が多く逮捕されています。遺品整理には相場があります。安すぎる業者には必ず『理由』がありますので注意して下さい。
もし、遺品整理業者とトラブルになった場合には、消費生活センターに相談してみると良いでしょう。神奈川県内には20もの消費生活センターの相談窓口があり、面談のほか、電話やFAX、メールでも相談が可能です。神奈川県に在住していれば、どなたでも相談可能です。 ≫ 神奈川県消費生活センター（外部リンク）
これはウソです。確かに、横浜市は美術品、工芸品、嗜好品、コレクション品などの購買額が全国トップクラスで、実際にリサイクル品のリユース率は高い地域ですが、例えば高価な美術品などは、遺品整理業者に依頼する前に、ご遺族の方が持ち出されていることがほとんどです。したがって、横浜だから特別に高価な遺品が多いということはありません。ただし、価値がないと思われていた古いブランド品や、コレクターアイテムなどに高値がつくことはあります。
これはウソです。遺品整理自体が原因で近隣トラブルになることはまずありません。ただし、特殊清掃やゴミ屋敷清掃などを伴う遺品整理の場合は、異臭や悪臭などの「臭い」や「害虫」の発生などが原因でトラブルになることがあります。あとは、駐車したトラックが通行の邪魔になったり、十分な説明がないなど、近隣の方への配慮がない遺品整理業者に依頼するとトラブルになることもあるようですが、メモリーズ横浜では状況に応じ、きちんと近隣の方へご挨拶に伺ってご理解を頂いているので、トラブルになるようなことはありません。
これはホントです。遺品整理業者による不法投棄問題は、残念なことに大都市では頻繁に起こっています。また、横浜市によると不適正処理によってフロンガスや鉛などの有害物質が環境中に放出される、不適正なゴミの保管による⽕災が発⽣したなどの事例もあり、大きな問題につながる恐れがあると警鐘しています。ちなみに、廃棄物処理法違反の罰則規定は重く、5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金（法人の場合は最大で１億円の罰金）、又はその併科が科されます。
では、依頼した業者が分別ルールを守らなかったり不法投棄した場合にどうなるか、依頼者にも3年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金またはこの併科が科されます。さらには、所有者責任義務によって、不法投棄された廃棄物の回収費用や処分費用を依頼者が負わなければいけない場合もあります。
対策としては、廃棄物に関する「所有者放棄」の契約を事前に交わしておくことが大切です。遺品整理を第三者に委任することを安易な事と思わずに、重要事項がある事を忘れずに業者を選定し、必ず責任の所在が明記された正式な契約書を交わされる事をお勧めします。
メモリーズ株式会社 代表取締役 横尾将臣
最後までお読みいただきありがとうございました。
私は遺品整理人として、これまでに10,000件以上の遺品整理現場に携わってきました。また、メモリーズ横浜支社の設立時には、1年半に渡り横浜に在住し、500件を超える遺品整理現場を指揮し、現在も本社と横浜支社を行き来しながら現場に出ています。実際に現場に立つと、横浜ならではのルールや特殊な地域性、そして地元の業者さんの違いなどに驚きました。
私は今でも年に数回は、横浜各地で講演会やセミナーで講師を務め、遺品整理業界の脆弱性についてお話しさせて頂いています。横浜に住まわれている方が、今回の記事を読んで、遺品整理業者を探す時に少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
監修者の経歴
テレビ出演：NHK放送「プロフェッショナル仕事の流儀 ～遺品と心を整理する遺品整理士 横尾将臣～」／他多数
報道番組：Live News イット!、めざましテレビ、VOICE、みのもんたの朝ズバ、ニュースアンカー、ニュースリアル／他多数
ドラマ制作：TBSテレビドラマ月曜ゴールデン「遺品整理人 谷崎藍子」シリーズ（1～5全作）の監修
著書出版：「遺品整理から見える高齢者社会の真実」（ギャラクシーブックス）
臨時講師：遺品整理士認定協会、日本除菌脱臭サービス協会、同志社大学、芦屋大学、桃山学院大学、放送大学／他多数
講演活動：横浜市包括支援センター、三井生命、弁護士会など各種団体、自治体／他多数
関西エリア：大阪府、京都府、兵庫県、和歌山県、奈良県、滋賀県
南関東エリア：東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県
中部エリア：愛知県、山梨県、静岡県、長野県、岐阜県、三重県
中国エリア：広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県
四国エリア：香川県、徳島県、愛媛県、高知県
以上の25都府県（北部、山間部、離島など一部地域を除く）が、対応地域となります。
