命の恩人…それは私です

先日大阪市内で福祉整理を行いました。ご依頼主は息子様で「母の家がゴミ屋敷になりかけているので、片付けて欲しい」との事でした。見積時に部屋を見せるのを躊躇するお母様を説得し、見積を行いました。部屋の中は使用済のオムツが山盛りで放置され、虫が湧いていました…他人に見せたくない理由はこれだったようです。また、お母様は少し認知症らしく、その上足腰が弱っておられましたので、このまま生活される事に危険を感じた息子様が、メモリーズにご依頼下さったそうです。

作業当日時間になり、チャイムを押しますがお母様が全然出てこられません。作業日を忘れちゃったかな？何て思いながら、鍵が掛かってなかったのでドアを開けてみると…お母様が玄関のゴミの上で倒れて起き上がれなくなっていました。
「ええところに来てくれたな…」と、笑うお母様。 いえいえ冗談じゃないですよ、もし私が来なかったら…考えただけでも恐ろしいことです。いつもの福祉整理なら、明らかにゴミでも「それは置いといて！勝手に持っていくな！」となって、作業が捗らない事が多いのですが、このお母様はそういう事は言われなかったので、作業は捗りました。

ちなみにお母様は犬を飼っておられ、玄関に繋いでいましたが、見積時は犬が噛むという事で見なかったのですが…当日、玄関を見てビックリ！ 散歩に全然行ってなくて、大便、小便やり放題…布団を敷いていましたが、汚物をたっぷり含み通常の5倍ぐらいの重さです。
数多くの特殊清掃を経験している私ですから、これぐらいでは負けません！痕跡が全く感じない状態まで、あっという間に清掃完了です。お母様が作業をしている私の姿を見て、大変感動してくれました。翌日、行政の方と息子様から御礼の連絡を頂きました。福祉整理はもちろん、倒れられていたお母様を発見したことへの感謝のお言葉も頂戴しました。お仕事をさせてもらって、御礼を言って頂いて感謝され…私も気分が満たされる瞬間です。この仕事は、本当にやりがいのある仕事だと感じています。