孤独死現場の依頼が2件も続けて

本日は遺品整理現場を2件こなし、見積を1件行く予定でした。しかし、早朝から立て続けに電話が鳴り、急に孤独死案件が2件も入りました。2件とも大阪市内で結構近い場所です。1件目は管理組合からのご依頼でしたが、そのマンションでは孤独死自体が初めての出来事だそうで、かなり動揺されていました。現場は廊下などの共用部分にまで臭いが充満してきており、ご近所からのクレームがでています。また、警察の方がご遺族様を探している途中なので、動産には手を付けられない状況です。現場はさほど汚れていなかったので、とりあえず消臭機を設置し、明日に汚れている箇所を清掃することになりました。

2件目は賃貸ワンルームマンションです。こちらは死後発見が遅れ、現場はとんでもない状況です。布団の上でお亡くなりになられていたので、布団全体に脂が染み込んでとんでもなく重いのです。そして、その下のカーペットにまで脂が浸み渡っています。臭いはとんでもなく、目が開けていられない状況です。目を細めて脂の上をうろうろ歩いて見積りました。
管理会社の方に「亡くなったのは、結構大柄な人でしょ？」と言うと「なんでわかるのですか！その通りです」と驚かれていましたが、その脂の多さで大体分かります。細身の人が餓死され現場だと、あまり臭いません。ちなみに、臭いの原因とも言える体液は、脂が腐敗することで異臭を放ちます。したがって、脂肪の多い「肥満」の方の場合ほど、死臭はきつくなります。

孤独死は皆様が思っているよりすごく多いのです。ご近所で見かけなくなった人、新聞が溜まっている家などございませんか？亡くなって腐敗が進んでしまうと、近所の方も大変です。臭いで気付く段階だと、かなりの手遅れです。特殊清掃の費用も高くなってしまいます。どうか地域の皆様で取り組みをされますようお願い致します。

ちなみにこちらの現場の方が深刻な状態だったので、すぐに特殊清掃に取り掛かることになりました。スタッフに連絡をして、必要な機材を積んで合流するように指示します。到着したトラックの助手席に乗り、作業工程を打ち合わせしているとスタッフが「社長！現場で体液踏んできたでしょ！」と怒られました。どうやら見積りの時に、靴で脂を踏んでいたようで、車内には死臭が充満し、テンションは下がりまくりでした。作業は特殊清掃だけだったので、3時間ほどで完了。こちらも消臭機を設置して死臭もなくなり落ち着きました。その後、会社に戻り、スタッフに怒られながら車内にも消臭機を設置しました…。